初めての胃カメラ検査

初めて胃カメラ検査を受けられる方へ

胃カメラ検査と聞くと「痛い」「苦しい」などのようなネガティブなイメージを持たれている方も多いかと思います。しかし近年では、胃カメラ検査時でも鎮静剤を使用することが主流となり、胃カメラ検査時の苦痛緩和に繋がっています。また、内視鏡医の手技が向上していることや細いスコープによる鼻からの検査など、昔と比べても快適に胃カメラ検査を受けていただける環境が整っています。

名古屋市が行っている胃がん検診で胃カメラ検査を希望されている方、ピロリ菌に感染していると指摘を受けたことがある方、胸焼け、胃もたれ、胃の不快感などの消化器症状で困っている方はお気軽にご相談してください。

胃がんについて

胃がんは自覚症状を感じることなく病状が進行します。「お腹の調子が悪い」といった症状を感じた頃にはすでに癌へと成長している場合もあります。実際にがんの死亡者数、患者数を臓器別にみた場合でも、胃がんは男女ともに上位です。

部位別がん 死亡者数 1位 2位 3位 4位 5位
男性 大腸 膵臓 肝臓
女性 大腸 膵臓 乳房
男女合計 大腸 膵臓 肝臓

※参照元:国立がん研究センター(2021年度の情報)

胃がんの早期発見・早期治療介入に有効な検査は胃カメラ検査となります。胃カメラ検査の受診ハードルを下げ、胃カメラ検査が必要な方にしっかりと検査を受けていただくことで、胃がんで命を落とす方をゼロに近づけていくことができると考えています。

身内で胃がんと診断された方がいたり、ピロリ菌に感染していると指摘された方、ピロリ菌の除菌治療を受けている方、慢性胃炎と指摘をされた方はお早めにご相談してください。

当院の胃カメラ検査の特徴

当院では口からの経口検査と、鼻からの経鼻検査を実施しています。経口検査・経鼻検査ではそれぞれでメリットとデメリットがあります。下記に記載をしていますのでご覧ください。

消化器内視鏡指導医による
胃カメラ検査

当院では、日本消化器内視鏡学会が認定する内視鏡専門医・指導医である院長が、胃カメラ検査の全てを担当しています。

消化器内視鏡指導医は日本国内でも数少ない内視鏡検査のプロフェッショナルです。国内外で内視鏡の診断・治療実績も豊富です。

鎮静剤を使用し眠った状態で
受けられる胃カメラ検査

胃カメラ検査時に鎮静剤を使用しているクリニックは増加傾向ですが、当院でも鎮静剤を使用し、検査時の苦痛を抑えた胃カメラ検査を皆様に提供しています。また、当院では検査後にゆったりとお休みできるリカバリースペースの完備、検査室・リカバリースペースのモニター管理など鎮静剤を安全に使用できる環境を整えています。

経口胃カメラ検査

メリット

鎮静剤を使用し眠った状態で受けられる
胃カメラ検査

眠った状態で胃カメラ検査を行うため、以前の検査がつらかった方や初めての検査で不安が強い方でも安心して検査を受けることができます。

病変組織の見落とし防止

眠ってリラックスした状態で検査を受けていただくことで、お腹に変な力が入らない状態となりますので、内視鏡スコープの挿入が楽になり、検査時の観察精度が高まります。

デメリット

検査後に目が覚めるまでに時間が掛かる

胃カメラ検査時に鎮静剤を使用された場合は、鎮静剤の効果が切れるまで院内のリカバリースペースで休憩していただきます。鎮静剤の効果が切れるまでには個人差がありますが、おおよそ30~60分程度は時間をみてください。
※鎮静剤を使用する場合は車やバイク、自転車等でのご来院はご遠慮ください。

経鼻胃カメラ検査

メリット

咽頭反射を抑えた苦しくない胃カメラ検査
経口胃カメラ検査では内視鏡スコープを挿入していく際に、下図の様に舌の付け根にスコープが触れてしまい吐き気(咽頭反射)が生じてしまいます。胃カメラ検査時に「つらい」と思われる一番の原因は、この「咽頭反射」が原因となります。 経鼻胃カメラ検査では鼻からスコープを挿入していくため、咽頭反射を引き起こすことが無く、比較的快適に胃カメラ検査を受けていただけるようになります。
経鼻胃カメラ検査時の会話が可能

経鼻胃カメラ検査では鎮静剤は使用しません。そのため、起きた状態で胃カメラ検査を受けていただくことになります。また、経鼻検査の場合はスコープが口の中を通らないため、検査中には医師や看護師に不安なことなどは直ぐに相談することが可能です。

デメリット

検査中に鼻血が出ることがある

内視鏡スコープが鼻の粘膜と擦れることで鼻粘膜が傷ついたり、鼻血が出ることがあります。

鼻腔が狭いと検査ができないことがある

患者さんによっては鼻腔が狭くて、スコープが通らない場合があります。鼻腔が狭いと判断した場合には、経鼻胃カメラ検査が実施できないことがあります。

検査前に内視鏡スコープと同じ大きさのチューブで鼻の通りを確認します。その際に、内視鏡スコープが通らないと判断した場合は、経口胃カメラ検査に切り替えて検査を行っていきます。

上記の特徴以外でも当院の胃カメラ検査は様々な特徴がございます。詳しくは当院の胃カメラ検査ページも是非ご覧ください。

胃カメラ検査の流れ

診察

問診回答後、普段から飲まれているお薬、既往歴、家族歴などを確認させていただきます。普段飲まれているお薬の中には休薬していただくものもありますので、事前診察の際はお薬手帳もご持参するようにしてください。事前診察の際にスタッフから、検査前日の食事や注意点などをお伝えします。

なお、アニサキス症や下血で検査の緊急性が高いと判断した場合は、当日に胃カメラ検査を行う場合もあります。急な腹痛などの症状でお困りの方は、当日の朝から絶食でご来院してください。

検査前

胃カメラ検査の当日は、検査が始まる1時間前までは水やお茶などの色のついていない飲み物は飲んでいただいても構いません。

胃カメラ検査が終わるまでは食事ができません。胃カメラ検査が午前中の場合は検査前日の21時から絶食となりますが、午後検査の方の場合は検査前日の食事制限はありません。

ご来院

胃カメラ検査の15分前までに当院までお越しください。鎮静剤を使用する場合は車やバイク、自転車等でのご来院はご遠慮ください。経鼻検査の場合は車やバイクでのご来院は構いません。

検査準備

受付が済みましたら胃カメラ検査の準備を行います。

経口胃カメラ検査

胃の泡をとる薬の服用

鎮静剤を入れる為の管を血管に
入れる

喉の麻酔

マウスピースを加える

 

経鼻胃カメラ検査

胃の泡をとる薬の服用

鼻の通り道を広げる時
(血管収縮薬)

鼻の麻酔時

鼻の通りの確認時

検査時

内視鏡室に入っていただきましたら、ベットの上で左横向き(左側臥位)になっていただきます。胃カメラ検査にかかる所要時間は個人差もありますが5~10分程度です。

胃カメラ検査時の注意点

  • 内視鏡スコープと粘膜が擦れることで粘膜が損傷したり、穿孔(消化管に穴が空く)が生じる可能性がごく稀にあります。
  • 病変が疑われた際には、詳しく調べるために組織を採取(生検)することがあります。組織を採取した際にわずかに出血しますが、自然に止血される程度の出血ですのでご安心ください。

検査後

胃カメラ検査後は診察室に移動して検査結果を説明致します。鎮静剤を使用した場合は効果が覚めるまでリカバリースペースで休憩していただきます。目が覚めるまでは個人差があり、30~60分程度はみてください。

検査結果説明

検査時に撮影した画像をお見せしながら検査結果を説明します。病変が疑われた際には検査時に組織を採取(生検)することがあります。病理組織の診断が出るまでには10日前後お時間が掛かります。生検された方は後日、病理組織結果の説明で再受診していただきます。

胃カメラ検査の費用

当院の胃カメラ検査の費用は以下の表をご参照ください。

1割負担 3割負担
胃カメラ検査のみ 約1,500円 約4,500円
胃カメラ検査と病理組織検査 約3,000円 約9,000円

※上記の表に書かれている費用はあくまでも目安の金額で、実際とは異なる事があります
※初診料・再診料は別となります

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