便潜血検査とは?
便潜血検査とは、便の中に血液が混じっていないかを調べる検査です。
肉眼では見えないほどの微量な血液でも検出することができます。
通常、便に血液が混ざることはありません。
そのため、血液が検出された場合は 大腸のどこかで出血が起きている可能性 を示しています。
「陰性=大腸がんではない」
とは限りません
便潜血検査が「陰性」の場合、検査時点では便の中に明らかな出血が確認されなかった ことを意味します。
しかし、これは 「大腸に全く異常がない」という証明ではありません。
大腸内で異常があっても出血を伴わないケースもあります。
そのため、便潜血検査が陰性でも、
- お腹の張りや痛み
- 排便習慣の変化 (便秘・下痢・便が細いなど)
- 体調の違和感
などがある場合は、早めにご相談いただくことが大切です。
便潜血検査が陰性でも
大腸がんの可能性が
ゼロでない理由
出血を伴わない大腸がんがある
大腸がんの中には、進行しても出血をほとんど伴わないタイプがあります。
この場合、便潜血検査では検出できず、結果は「陰性」となります。
出血していても
便に混ざらない場合がある
特に 大腸の右側(盲腸・上行結腸) で発生したがんでは、便と血液が混ざりにくく、
検査で血液を検出できないことがあります。
採便のタイミングによっては
見逃すことがある
便潜血検査は通常「2日法」で行われますが、
出血がない日の便で提出すると、陰性になる場合があります。
採便が適切にできていない場合
十分な量の便が採取できていないなど、採便方法が適切でないと、
本来あるはずの血液を検出できないことがあります。
陰性でも大腸がんが見逃される
確率について
日本の大規模調査では、2日法で陰性だった方のうち、
約1,000人に1〜2人(0.1〜0.2%) に大腸がんが見逃されていたという報告があります。
確率としては低いものの、
「陰性=100%安心」ではない という点には注意が必要です。
便潜血検査と大腸内視鏡検査
の使い分け
| 項目 | 便潜血検査 | 大腸内視鏡検査 |
|---|---|---|
| 方法 | 専用のキットで便を採るだけ | カメラを肛門から挿入し腸を直接観察 |
| メリット | 簡単・安価・体への負担が少ない | 高精度・その場で治療(ポリープ切除)も可能 |
| デメリット | 見逃しの可能性がある | 準備・時間・多少の負担が必要 |
便潜血検査は非常に有用な「スクリーニング検査」ですが、確定診断には大腸内視鏡検査(大腸カメラ)が必要です。
年齢、家族歴、症状なども踏まえ、適切なタイミングで大腸カメラ検査を受けることが大切です。
大腸カメラは大腸全域を直接観察できるため、早期大腸がんの発見にも最も有効な検査です。
陰性でも、
体調の管理を続けましょう
便潜血検査の結果が陰性であっても、大腸がんが見つかるケースは実際に存在します。
検査結果に安心しすぎることなく、
- お腹の違和感
- 排便の変化 (便秘・下痢・便が細いなど)
- 体重減少
- 貧血の進行
など、どんな些細な症状でも気になる場合は早めにご相談ください。
監修:名古屋むらもと内視鏡クリニック 栄院
院長 村元喬
