内視鏡・胃カメラ・大腸カメラは名古屋むらもと内視鏡クリニック栄院

便潜血検査でよく採用されているのが『便潜血2日法』という検査方法です。検便キットが2つ入っておりますので、別々の日程で便を採取し、便中に含まれる血液の有無を検査します。

「片方が便潜血陽性で、もう片方が陰性」と指摘されたことがある方もいらっしゃるかもしれませんが、片方だけでも便潜血陽性と指摘された場合は、お腹の中で出血が生じている可能性があります。「1日だけだから大丈夫」と自己判断せず、お早めに大腸カメラ検査を受診し、お腹の中を隈なく検査するようにしてください。

「大腸内視鏡検診の成績を用いた便潜血検査陽性反応適中度推定のシミュレーション」という日本消化器がん学会が公表している論文がありますが、下記はそこに記載のある調査結果になります。

ここでは、便潜血検査で片方が陽性と指摘を受けた場合に大腸がんが発症している確率と、両方とも便潜血陽性であった場合に大腸がんが発症している確率をあらわしています。

年齢が上がるにつれて便潜血陽性と指摘された際の大腸がん罹患率(大腸がんが見つかる人)は増加傾向にあることが分かります。また、2回とも陽性であった場合には大腸がんの罹患率は高くなりますが、1回だけであっても大腸がんの罹患率はプラスではありますので、必ず大腸カメラ検査を受けるようにしてください。

大腸がんの死亡率は男女ともに増加の一途をたどっていますが(死亡率は男性で2位、女性で1位)、大腸カメラ検査で早期に発見することさえできれば治癒が見込める病気です。また、大腸カメラ検査でポリープが見つかれば切除することで大腸がんの予防につながります。